うつ病のふりをする擬態うつ病と呼ばれる状態になる人が

うつ病に関する知識を得やすい時代になったこともあり

増え始めているという事態になっています。

擬態うつ病になる人には、実際にうつ病になっているわけではなく

あたかもうつ病の症状に苦しんでいる、と嘘をつくことで

休みを得ようとしたり診断書をもらおうとする人もいます。

しかし、現段階でも擬態うつ病を見分ける見分け方がありますし

医療の技術が進歩していくことで、本当にうつ病なのかどうかを

見分けやすくなってくるでしょう。




擬態うつ病とは

擬態うつ病とは、自分が今うつ病の状態であると勘違い

をついている状態、と言い換えられます。

仕事や勉強、家事などを行っている最中に

抑うつ状態になっているわけでもないのに抑うつっぽい挙動を

起こしたり、精神的に安定しているのにストレスを感じて

ふさぎ込んだりイライラしだしたりすることもあります。

今となっては世間からも少しずつ、うつ病の症状についての

理解が得られるようになってきていますが、基本的な部分も

まだ全て知られている状態とは言えません。

そのため、うつ病の知識がない人からすれば擬態うつ病の人が

自分はうつ病である、と言い出しても判断しにくい

というのが現状です。

その人が擬態うつ病なのか本当にうつ病になっているかを

見分けるためには、うつ病に対する正しい知識を

身に付けなければ非常に困難になってしまいます。

うつ病とは異なる擬態うつ病の特徴

擬態うつ病になることで得られるメリットと言えば

休みを得ようとしたり、自分は精神的なハンデを背負っていると

周りに認知させられる、と言った所が主となるでしょう。

そのことから、擬態うつ病の特徴として挙げられるのは

発言や主張の中から、どこかに「休みたい」「楽をしたい」

という感情が見えてしまう、ということです。

実際にうつ病になる人の特徴として挙げられるのは

真面目で規則を守り、頑張り屋な性格の人ということがあります。

擬態うつ病の人はそれとは異なり、自分が得たうつ病に関する知識を

活用してなんとか自分が楽な方向に進めるようにしようと

逃げの感情が表れやすいというのが特徴と言う事ができます。

しかし、実際にうつ病の症状が少しは出始めている、ということも

十分に考えられるため、素人目には判断しにくい

というのも特徴に挙げられます。

うつ病のような症状が出ることも

擬態うつ病の人の中には、うつ病の症状が少し出始めるだけで

「ひょっとして自分はうつ病なのでは?」と考える人もいるので

100%故意の擬態うつ病ではない、というケースも考えられます。

うつ病の原因となるストレスが、脳の機能が低下させてしまう

ことによって引き起こる睡眠障害や摂食障害、集中力の低下などは

症状の出始めは比較的軽い状態から始まるので

うつ病と言うまでには症状が重くはなっていないが

うつ病と勘違いさせる程度には症状が現れることがあります。

毎朝早朝覚醒してしまったり、入眠しづらく数時間ふとんの中

で過ごすことが多い、という状態が続けば、うつ病による

睡眠障害が症状として表れていると考えられますが

最近眠りにつくのが遅いと感じる、ふとんから起きにくいなど

睡眠障害のレベルまでには達していない、と判断できる場合は

擬態うつ病である可能性が高まっていきます。

実際に確かめるためチェックする要因は

本当にうつ病にかかっているか、擬態うつ病の状態かを

チェックするためには、うつ病の症状が出ているかどうかを

普段の生活について質問することで探ることが必要でしょう。

うつ病の症状として挙げられるのは、抑うつ状態や睡眠障害

生活リズムの乱れ、摂食障害、情緒不安定や集中力の低下などです。

擬態うつ病でうつ病の知識を得ている人はあたかもこれらの

症状を抱えていると作話する可能性もあるので

自分の目の届かない所でもそのような状態が続いているかを

確かめられる方法を用意しておかなければなりません。

睡眠障害を抱えて寝ることができず、寝ても苦しそうな状態が

続いていると本人から言われても、家族や友人に聞いてみて

そのような症状は見られない、となれば擬態うつ病の状態の

可能性が高い、と判断できます。

擬態うつ病の見分け方は

しかし先述したチェック法は、根回しや段取りが必要となるので

個人で行うには労力がかかってしまいます。

擬態うつ病かどうかを見分けるのは、実際に精神科医の

診察を受けたり、心療内科やメンタルクリニックでの

受診を行う事が無難でしょう。

1.診断名を伝えられた時の反応

擬態うつ病の状態になっているかどうかを見分ける見分け方には

診断名を伝えたときの反応、というものがあります。

うつ病にかかっている人が医師から「あなたはうつ病です」と

伝えられた時の反応は、事態を把握せずにぼんやりとしていたり

「自分はうつ病ではない」と医師の診断に

否定的になったりすることがあります。

一方で擬態うつ病の人は、「あなたはうつ病です」と

伝えられた時に「やっぱり自分はうつ病なんだ」と自分の状態に

納得したような表情を見せることが多くあります。

擬態うつ病になることの目的は、周りに自分はうつ病であると

認識させることにあるので、うつ病と診断されることに対しては

肯定的な立場をとることが多くなるのは必然です。

診察時のエピソードを知ることができれば、普通の人でも

見分けることができるかもしれません。

2.脳内物質の分泌バランスが崩れている

うつ病は脳の病気です。

その為、脳内物質の分泌のバランスが崩れているかどうかを

普段の生活習慣を質問してみたり、患者のエピソードなどを

知ることで脳が今どんな状態かを把握することができます。

うつ病の人の脳で分泌量が少なくなりやすいセロトニン

生活リズムの形成やメンタルの安定、ストレス耐性などに

関わってくる脳内物質です。

このセロトニンの分泌バランスが崩れる原因となる

睡眠障害や昼夜逆転の生活、運動不足などが

患者の生活からは捉えられない、と医師が判断すれば

この人は擬態うつ病なのでは?と疑問を感じることがあります。

3.光トポグラフィー検査の普及

脳内物質の分泌バランスや、神経系の異常を認知するためには

血液検査などの方法がありますが、現在普及し始めている

検査方法に光トポグラフィー検査という方法があります。

光トポグラフィー検査では、患者の脳の状態を光を使う事で

血流の流れの様子などをデータ化することで

うつ病かどうかを判断するための材料とすることができます。

うつ病の人の血流の流れには特有のパターンがあることと

光トポグラフィー検査で得た数値やデータがあることから

擬態うつ病かどうかを見分けることも容易になってきます。

光トポグラフィー検査を行うための機器が普及され

技術が進歩していけば、自ずとうつ病と装う

擬態うつ病の人は減っていくでしょう。

擬態うつ病の疑いがある人への対応や接し方

擬態うつ病の状態にある人は、全くうつ病の症状が

無いにもかかわらずあるように装うか、わずかにうつ病の

症状が表れている人が多いと考えられます。

対応の仕方としては、早急に医療機関への受診をさせるように

促すのが良いでしょう。

実際にうつ病の知識を得ている人でも、この人はうつ病だと

判断することは難しいために、早めに専門家に判断してもらって

その後の対応を考えるのが無難なところです。

うつ病ではなく、仕事を続けても大丈夫と医師に判断され

それでも抑うつな気分などが抜けない場合は、適応障害

非定型うつ病(新型うつ病)の疑いもありますが

事実を軸とした接し方を心がけるようにしましょう。

本人から感情的な対応を受けた時にも、こちらからは事実を

淡々と述べ、事務的な対応を続ける様に心がけましょう。

これは、新型うつ病にかかってしまった人の対応としても

有効なため、こちらはイライラせずに、恣意的にならずに

客観的な視点を持って事実を軸とした話し方を行う

という接し方で接しましょう。

適応障害から擬態うつ病へ

自分にとって不得手な場面に遭遇した時に、一時的に精神的に

不安定な状態になったり、抑うつ状態になる適応障害という

精神的な症状があります。

これも、うつ病の症状とは別に擬態うつ病なのではと

本人を勘違いさせる精神的な症状です。

適応障害はその人ごとに発症する場面が異なるため

常にうつ病のような症状が現れるのではありません。

しかし、対策としてはストレス耐性を高める、という

うつ病と共通した部分があるため、擬態うつ病を避けるためにも

ストレス耐性を高める、という事が有効です。

克服するためにストレス耐性を高める

擬態うつ病の状態や、うつ病にならないための予防として

ストレス耐性を高める、という事が基本的な部分にあります。

うつ病の改善法と同じで、生活習慣からストレスを増長させる

部分を見直して改善するのが有効です。

睡眠が足りなければストレスがたまりやすい状態になりますし

食事から十分な栄養が得られなければ、脳のエネルギーも

脳内物質も正常に働きにくくなります。

擬態うつ病にならないためにも、ストレス耐性を高め

克服するためには、睡眠・食事・生活リズムや運動などを

見直すことが重要となってきます。

擬態うつ病の治療は薬では難しい

擬態うつ病の状態では、うつ病のように脳内物質の分泌バランスが

崩れていないか、崩れているにしても少しだけ、という状態が

多いために、抗うつ薬での治療は効果が得られにくくなります。

脳内物質の分泌バランスを調整し、うつ病の症状を

抑える効果がある抗うつ薬には副作用もあるため

擬態うつ病の状態から、抗うつ薬を服用することは危険です。

抗うつ薬の副作用による頭痛やめまい、吐き気などの

症状がストレスになることで、擬態うつ病にもかかわらず

抗うつ薬の服用によって本当にうつ病になることも考えられます。

擬態うつ病によって医師からうつ病の診断書をもらっても

抗うつ薬の服用が必要と判断され、薬を服用することになれば

自分でうつ病のリスクを高めてしまっている、という

状態にもなりかねません。