最近書店で塗り絵の本をよく見ることが多くなりました。

しかも表紙を見ると自律神経を整える効果があると打ち出しているものもあります。

自律神経のバランスが崩れがちなうつ病の人には、塗り絵も改善法の一つに

なるのではと考え、いろいろな観点から考えてみることにしました。




塗り絵に集中することで得られるメンタルへの影響

塗り絵

1.自律神経が整う

うつ病の人は常に緊張している状態、イライラしている状態の人もいると

言っても過言ではありません。

怒りの感情はなくとも心身共にストレスを感じる時間が長い人も少なくはありません。

これは交感神経副交感神経の2つがある自律神経のうち

交感神経が不必要に活発になっていることが原因です。

塗り絵を行うと、まず絵に色を塗る作業に集中しますよね。

鉛筆や筆、クレヨンなどを上下に動かすなどの一定で規則正しいリズムで

手を動かすことは、自律神経のバランスを整える効果があるようです。

塗り絵に集中している間は呼吸が一定になりやすく、興奮状態も抑えられるので

1枚描き終えるときには達成感と「ふぅ」という呼吸がストレス解消になるのでしょう。

2.ちょっとした成功体験の一つにも

うつ病の人は処理能力や行動力が弱くなっている状態が多く、普段からできていた

仕事や勉強、料理や洗濯などができなくなり、自信が喪失されがちです。

こういう時はほんの少しでも良いので、成功体験を積むことが自身の回復になります。

「今日はゴミを捨てることができた」「今日は自分で食器を洗った」という具合です。

塗り絵も1枚描くことをやり遂げられれば、成功体験の一つとして

うつ病の人の自信の一つになるでしょう。

予め枠線がきれいな模様になっている塗り絵では、色使いを少し気にかければ

集中して描くことで1枚の立派な絵画になります。

完成度の高い塗り絵を描けば、インテリアの1枚としても十分映えるので

自分の成功体験を可視化できる点もメリットに挙げられるでしょう。

3.色の効果も得られる

身の周りの色がうつ病の予防・改善になることもでも触れている色の効果が

塗り絵でも得ることができます。

暖色系を使えば食欲を増進させたり、寒色系を使えば鎮静効果を得たり

セロトニンの分泌を促すことが可能になります。

もちろん、うつ病の人の好みに合わせてストレスフリーに塗り絵を描くことが

最重要ですが、色の使い分けによっては得られる心理的要素が異なるかもしれません。

子供の抑うつの症状を抑える

褒める

塗り絵は芸術を使った治療法、アートセラピーとして海外で使われています。

芸術を通して自分の感情や深層心理を表現することで、ストレスやトラウマに

対抗する力を養うことができる、とされています。

事実、塗り絵では色遣いだけでなく、色の濃淡やグラデーションなどの配置の仕方を

考えながら行うので、工夫を凝らすという脳を使った作業と言えます。

ただ単に塗り絵をするのではなく、自分の頭で考えて表現することが

脳を活発にし、能力の低下を予防するのです。

イギリスで行われた実験のデータでも、塗り絵を行った抑うつの症状が出ている子供は

塗り絵を終えた後に、抑うつの症状が無くなっていた、という事実があります。

塗り絵を行う事で、子供の全体の22%が抑うつの症状を持っていたのが

4%までに減少した、というデータがあります。