甘いものは糖分が含まれているから脳のエネルギーになって

仕事や勉強がはかどる、とされますが、うつ病の人には

その摂取量の管理が重要となってきます。

甘いものを摂りすぎることでうつ病のリスクを高めることが

ありますし、糖尿病糖中毒にかかる可能性が高まることでも

うつ病にかかりやすくなることもありえます。

うつ病の人の中には、甘いものを四六時中食べていたいと

考えるほどに欲する人もいますが、欲望のままに食べ続けると

生活習慣病のリスクも大きくなってしまいがちになります。




甘いものを食べることで得られる効能

甘いものを食べると幸せな気分を感じられる、幸福感が得られる

というのは脳科学の見地でも明らかになっています。

甘いものを食べることで、人間の脳では脳内物質である

セロトニンドーパミンの働きが活発になります。

これらの脳内物質は、人間に快楽や幸福感を感じさせ

メンタルへ良い影響を与えたり、ストレス解消効果を

得ることも可能となります。

うつ病の人も、セロトニンドーパミンの分泌量が

少なくなりがちになるために、甘いものを食べることで

分泌させようと本能的に考えるようになります。

うつ病の人は脳が疲れているため、セロトニン

ドーパミンといった脳内物質の分泌が正常に行われておらず

正常に機能させることが難しい状態になっています。

脳のエネルギーとなる糖分を補給する意味と

有効な脳内物質の分泌を促すために、うつ病の人は

甘いものを欲するような状態になりがち、となるのです。

また、甘いものを食べると、エンドルフィンと呼ばれる

脳内物質も分泌されるようになります。

このエンドルフィンにも幸福感や、人間に恍惚な気分を

感じさせる作用があり、他にも鎮痛効果などがあります。

これらの効果だけを見ると、甘いものは人間を元気な状態にし

幸福感を感じさせる効果がある、と考えられますが

食べ過ぎることは当然心身に悪影響を与えてしまいます。

甘いものには依存性がある

甘いものを食べることで得られる効能については先述しましたが

食べすぎてしまうと肥満や糖尿病のリスクを高めてしまいます。

また、甘いものには依存性があり、糖中毒と呼ばれる状態に

なることで、うつ病の症状を悪化させることもあります。

うつ病の原因となるストレスを感じるたびに甘いもの

食べるような習慣が身についていると、簡単にはやめられない

またすぐに食べたくなる、と感じるように

人間の身体はできてしまっているのです。

甘いものを食べると、確かに脳のエネルギーとなって

元気になり、色々な有効脳内物質の効果によって

幸福感を感じたりストレス解消効果を得ることができます。

しかし、甘いものを食べることで、血糖値が高まります。

普通の食事を行っても血糖値は高まりますが

砂糖が多く使われ、糖分が含まれている甘いもの

血糖値が急上昇しやすいものです。

血糖値が急上昇すると、上がりすぎた血糖値に対して

体内ではインスリンという物質を分泌するようになります。

血糖値のあがり方が穏やかであれば、このインスリンの分泌量も

それほど多くなることはありませんが、甘いものを食べることで

急激に血糖値が高まると、インスリンの分泌量も大幅に増えます。

大量にインスリンが分泌されると、今度は血糖値が必要以上に

低下して、空腹状態になりやすくなります。

空腹状態になると人間は交感神経を活発に働かせ

軽い興奮状態になったり、イライラしやすくなったりします。

これは空腹状態を解消しようと、興奮状態を促す

アドレナリンの分泌が行われることに起因します。

狩猟民族の時代の本能、生きていくためのシステムとして

人間に備わった機能が、空腹時のアドレナリンの分泌なのです。

交感神経が刺激されるとストレスを感じやすくなったり

することもあり、そのストレスを解消させようと

また甘いものを食べたくなる、という悪循環が生まれます。

うつ病の人は、運動機能も精神運動もできるだけ行わず

身体が休息モードになっている状態と言えます。

甘いものを食べることで一時的に幸福感を感じたり

ストレスや不安を薄れさせることはできても、その後の血糖値の

急上昇と急下降によってストレスを感じやすくなる状態は

危険な状態と言わざるを得ません。

甘いものには依存性があり、糖中毒の状態になると

過食症や栄養不足の状態も引き起こしやすくなるので

うつ病の人は症状を悪化させないためにも甘いものの摂取量は

管理することを徹底しましょう。

甘いものを食べることで出る厄介な症状

1.栄養失調

単純なことですが、いくら甘いものを食べた後空腹になりやすい

といっても無限に食べられるわけではありません。

甘いものを食べ過ぎることで、本来身体に必要とされる

たんぱく質や脂質、食物繊維やビタミン・ミネラルなどの

栄養を摂取するための食べ物を食べられなくなります。

うつ病を改善させるためには栄養バランスの取れた食事が

大切となってきますが、甘いものを食べ過ぎることで

他の食事が食べられないとなると、余計にうつ病を

悪化させかねません。

甘いものを全て食べてはいけない、ということはありませんが

しっかりと栄養バランスの整った食事を心がけるようにしましょう。

2.過食症

甘いものも当然ですが、炭水化物が多く含まれているごはんや

パン、めん類なども血糖値を上げやすい食べ物です。

血糖値が上がり、インスリンによって下がると空腹になりやすく

また食べたくなりやすい食べ物が、上記の食べ物です。

うつ病の人は普通の人よりも抱えているストレスが大きかったり

慢性的なストレスによる症状が継続している期間が長かったり

するため、普通の人よりも甘いものに手を出しやすい状態です。

空腹になりやすい悪循環を継続させてしまうと、糖尿病

肥満のほかにも過食症を引き起こすリスクが高まります。

過食症になることで体重が著しく増加したり

さまざまな疾患にかかりやすい状態になり

うつ病の症状を悪化させかねない事態になります。

3.腸内環境の悪化

うつ病を治療する上で腸内環境の正常化というのは

意外と重要な意味を持ちます。

うつ病の人が少なくなりがちなセロトニンなどの脳内物質は

脳で使われているのはほんのわずかで

約9割は腸に貯蔵されています。

そのため、腸内環境を正常にしておくとセロトニンなどの

脳内物質の働きが正常に行われやすくなりますが

甘いものを食べることで腸内環境を悪くしやすくなります。

甘いものに含まれる糖分は、腸に存在している悪玉菌

エサとなるために、甘いものを食べ過ぎると悪玉菌

どんどん増えてしまいます。

そうなると腸に貯蔵されているセロトニンなどの有効な

脳内物質の脳への運搬がスムーズに行われにくくなり

うつ病の改善が遅れやすくなります。

4.脳へのダメージ

甘いものは確かに脳のエネルギーとなり、元気な状態に

してくれるかもしれませんが、食べ過ぎると脳にダメージを

負わせやすくなります。

甘いものを食べることで血糖が増えると、血液の粘度が増し

どろどろになってしまいます。

血液がどろどろの状態だと、血管に傷をつけやすくなり

全身の細胞にも良くはありません。

当然、血管は全身にめぐっていますから、脳にもどろどろの

血液が流れることになり、血管を傷つけてしまいます。

脳の血管が傷つくことでダメージを抱えると

処理能力や記憶力が、すぐには低下しなくとも

甘いものを食べる習慣が継続することで確実に悪影響を

及ぼすようになります。

甘いものを継続して食べる習慣が身についている人は

そうでない人と比べて糖尿病やうつ病、認知症のリスクが高く

メンタル面にも良くない状態が続きやすくなります。

甘いものを減らすためにGI値を気にする

甘いものを減らす方法としては、単純に甘いもの以外の食べ物を

食べることでおなかを満たすようにする、という考え方があります。

ここで役立つ指標が、GI値と呼ばれるものです。

以前はこのGI値を使ったダイエット・健康法もあり

今でも十分に有用な数値のひとつと、私は考えます。

GI値は食べ物ごとの血糖値のあがり方を数値化したもので

高ければ血糖値が急激に上がりやすい食べ物

低ければ血糖値がゆるやかに上がる食べ物です。

砂糖が多く含まれている食べ物は、砂糖単体の数値100に近く

菓子パンやどら焼きなどで95という高さです。

できるだけGI値が高いお菓子をはじめとした甘いものを避け

低い食べ物を優先して食べるようにすれば、空腹にもなりにくく

食べ過ぎるということを防げるようになります。

うつ病の人も、甘いもの一辺倒の食習慣を見直し

口が寂しくなるときはGI値が低いスイーツを食べるようにするなど

食べるものを管理するようにすれば、自然と甘いものの食べる量が

少なくなってくるでしょう。

GI値が少ない果物などもおすすめです。

甘くて栄養価が高めなバナナは55、りんごやイチゴでは40以下と

果物を食べることで、ビタミンやミネラルの摂取を図る

というのもうつ病を改善する上で推奨できます。