うつ病とは違い、うつ気分が続いている状態を

指す言葉として抑うつ状態という言葉があります。

うつ病と比較した時には抑うつ状態は程度が軽いようにも

見られがちですが、抑うつ状態が続くことによって

うつ病に悪化してしまう事があります。

受診した後の診断名としても抑うつ状態という言葉が

使われますが、うつ病とは異なる部分があるようです。




抑うつ状態とうつ病の違い

精神科での診断基準は医師の判断によるものが大きく

ある医師は抑うつ状態と診断して、ある医師はうつ病と

判断する、という状況にもなりかねません。

しかし、一般的に抑うつ状態

うつ病よりも比較的症状が軽い状態であると

判断されるときに診断名として使われます。

抑うつ状態が2週間続き、症状に改善が見られない場合

うつ病と診断される、という基準もあることはありますが

明確に区切られている、ということではないようです。

抑うつ状態はうつ病までには至っていないからと油断していると

短い期間でうつ病になることもあるので、症状を自覚し始めたら

早急に精神科や心療内科での受診を行いましょう。

抑うつ状態が原因で表れる症状

抑うつ状態もうつ病と同様に、ストレスが原因となって

表れる精神的な症状のひとつです。

日常生活で受けるストレスが脳にダメージを与えていき

疲労が蓄積されていくと脳機能が低下してしまいます。

脳機能が低下すると、集中しにくくボーっとすることが

多くなったり、気分が落ち込んでしまいがちになります。

このように抑うつ状態がきっかけで精神的な部分に

症状が出てくることもありますが、身体的な部分にも

症状が出ることがあります。

身体的な症状

頭痛や発熱、倦怠感や吐き気、めまいを感じることがあります。

他にも、抑うつ状態のきっかけとなるストレスを解消しようと

食生活が乱れる事から体重が急激に増加したり

逆に全く食べ物を食べなくなる事から、体重が著しく

減少することもあります。

精神的な症状

基本的に何をするにもやる気が出ずに無気力な状態が

続いたり、気分が落ち込んだ状態が続くようになります。

また、何をしていても被害妄想を膨らませやすくなったり

意味もなく不安を感じるようにもなります。

それとは反対にイライラしやすく、攻撃的になることも

抑うつ状態の精神的な症状として考えられます。

うつ病と同様に日内変動が

うつ病には日内変動という特徴があり、抑うつ状態にもあります。

うつ病の症状は朝が一番ひどく、夕方にかけて緩和されていく

という特徴があります。

抑うつ状態も同様に、朝に一番症状が強く出てくることが多く

時間が過ぎていくにつれて幾分かマシになっていきます。

抑うつ状態による身体的・精神的な症状があり

日内変動があるのでは、と感じられる人は、うつ病のリスクが

高まっている状態と言えますので、注意が必要です。

4人に1人が抑うつ状態を経験する?

抑うつ状態になるきっかけは様々にあり、日本人の4人に1人

生きていく中で経験する、とまで言われるほど身近なものです。

仕事・学業・家事などから受けるストレスは勿論のこと

上下関係や恋愛などの人間関係、ケガや病気、加齢によっても

抑うつ状態になることがあります。

これらから受けるネガティブなストレスだけでなく

仕事の昇進や、引っ越しなどの環境の変化、結婚や出産など

自分の周りの状況の変化によるストレスでも抑うつ状態

なることがあります。

これらはしばしばマタニティ・ブルーホームシックなどと

表現されることがあり、これによっても抑うつ状態になる場合が

あるので、抑うつ状態はそれほど身近な症状と言えるでしょう。

抑うつ状態を回復させるには休養を

人間が少し気分が落ち込んだり、不安を感じるようなことがあれば

趣味に没頭したり、友人と遊んだりすることでストレス解消を

行う事で解決できることもあります。

しかし、抑うつ状態の様に身体的・精神的症状が出てくるように

なっているのであれば、休養をとることが重要となってきます。

うつ病同様、抑うつ状態も休養を取って身体も心も休ませることが

回復のための基本的な方針となります。

回復させるための休養をとることが難しい社会人の方や

主婦の方が、休みを確保することができなければ

そのまま抑うつ状態を引きずってしまい

うつ病を発症してしまう可能性が高まってしまいます。

抑うつ状態を改善する薬物・認知行動療法

うつ病のリスクが高まっている状態とも言える抑うつ状態

改善する方法も、うつ病と一緒で薬物療法認知行動療法などが

主体となっていきます。

薬物療法は、抗うつ薬と呼ばれる薬物を使用します。

抗うつ薬には抑うつ状態によって引き起こされる脳内物質の

分泌バランスの乱れを整えたり、働きを正常に戻すための

サポートをする効果があります。

認知行動療法は、日常生活の場面ごとに感じる感情や

偏った考え方を修正していくことでストレスへの耐性を高めたり

抑うつ状態のリスクを下げるような思考パターンを身に付ける

治療法の一つです。

また、抑うつ状態を改善させるためには生活習慣を見直したり

ストレスの原因となるストレッサーを認識して

回避していくことが重要となってきます。

抗うつ薬には副作用がつきもの

抑うつ状態を改善させるために役立つ抗うつ薬ですが

副作用もあり、医師が正しくその人に合った薬を

選ぶことに時間がかかってしまうと副作用だけが

その人を苦しめてしまう事にもなりかねません。

抗うつ薬の副作用は飲み始めてそれほど間を置かずに

表れることが多く、効果が表れるまでに数週間かかる事も

あるため、最初のうちは苦しい思いをするかもしれません。

抑うつ状態になっていない人や、抑うつ状態かもしれないと

感じる人も、抗うつ薬の副作用を避けるという意味でも

しっかりと抑うつ状態の予防や対策を怠らない様にしましょう。

抑うつ状態になりやすい人の特徴

抑うつ状態になりやすい特徴というのもあり

生活習慣やその人の性格などに関わってきます。

生活習慣

うつ病と同じで、睡眠・食事・運動・生活リズム

喫煙・飲酒などの習慣の有無が関係してきます。

睡眠不足による脳の疲労の回復の滞りや、栄養バランスが

偏った食事、夜遅くまで仕事をしていたり昼夜逆転の生活に

なっていることが脳に負担をかけてしまいます。

運動不足でいることも、肥満の原因となったり

体力低下やストレス解消効果が得られないなどの

要素があるために、抑うつ状態のきっかけになり得ることがあります。

また、アルコールやたばこも脳や身体に負担をかけてしまう事から

ストレスを受けやすい状態が続き、抑うつ状態を引き起こす

きっかけとなりえてしまうのです。

性格

短気な人や真面目でルールを良く守り、自分に厳しい人

周りの人に優しく、NOと言えない人などが挙げられます。

短気な人はそれだけイライラしやすく

交感神経優位な状態でいることが多くなる事から

自律神経に負担をかけてしまい、脳にもダメージを蓄積させます。

真面目でルールを守り、時間厳守など自分に厳しい人も

それだけストレスを受ける機会が多くなってしまい

抑うつ状態のリスクを高めてしまいやすいです。

同様に、周りの人に優しく何でもかんでも引き受けてしまう

NOと言えない人も、それだけストレスと付き合う回数が増えるため

抑うつ状態の危険性が高まりやすい性格です。

抑うつ状態にならないための予防・対策

ストレスがたまっている状態が続かない様に

適度にストレス解消となる活動を行うようにしましょう。

また、生活習慣を見直して睡眠・食事・運動・生活リズムなどが

乱れていないかをチェックしましょう。

たんぱく質(アミノ酸)が豊富に含まれている肉や魚を

食べることで、抑うつ状態を改善させるセロトニンという

脳内物質の分泌を正常に行えるようにしたり

散歩などの運動を行う事で得られる睡眠の回復効果の向上など

普段の生活習慣を見直し、色々な習慣を取り入れていくことで

抑うつ状態を予防する対策になります。