うつ病は甘えではないのか、と考える人は一定数いると思います。

事実うつ病は本人がどれだけ苦しんでいるか、思い悩んでいるかを

周りの人が理解しにくい病気である、という特徴があります。

うつ病の人を見ても健康な人から見れば

ちょっと疲れているだけで、休みたいから甘えているのでは

ストレスがたまっているだけで気晴らしでもすれば

治るものではないのか、と見られることもあるでしょう。

しかし、うつ病が甘えている状態と捉えること自体は間違いです。

うつ病に関する正しい知識を得ることで、甘えているかどうかを

見分けることが可能となるでしょう。



うつ病は甘えではないとする根拠

うつ病は甘えではなく、脳の病気です。

脳がストレスを受け、機能が低下していくことで

様々な症状が出てきてしまいます。

それには抑うつ状態と呼ばれる落ち込んだ状態や

睡眠障害、集中力の低下などが挙げられますが

本人以外にはその感覚を得ることもできませんし

理解することもできません。

その為、表面だけ見ている人からすれば甘えているだけと

捉えられることも珍しくはないのですが、脳の病気と

言う事ができる根拠があります。

うつ病の人が精神科や心療内科などで診察を受ける際に

血液検査を行い、医師が診断する際の判断材料とすることがあります。

基本的に医師がその人がうつ病かどうかを見極めるのは

力量に関わってくる部分がありますが、血液検査による

データの採取も十分に役立つ判断材料となります。

血液検査のデータのみでうつ病かどうかを判断することは

できませんが、うつ病の人が減少しやすい値などがあり

パターン化されていることは事実です。

更に、現在では光を使った光トポグラフィー検査という

検査法が確立されていて、これによってもうつ病の人の状態を

数字で見ることができるようになります。

光を使った技術でうつ病の人の脳の状態を確認し

一定の血流のパターンになっていないかなどを調べることで

うつ病かどうかを判断することもできるようです。

うつ病の人と健康な人の脳の血流の状態は異なる部分があり

どの部分に血流が集中しているかなどを見ることで

判断することができるのが光トポグラフィー検査の利点です。

このようにうつ病の人には脳に何らかの異常が発生している

ということがあるので、うつ病は全てが甘えというわけではなく

病気によるものが必ず関わってきます。

しかし、病気にも程度というものがあるので99%甘え

1%程度はうつ病の病気によるもの、というように

見極めるのが非常に難しいという側面があるのも事実です。

甘えとうつ病の違いは

周りから見てその人がうつ病にかかっているか甘えているだけかは

うつ病による症状をどれだけ抱えているかによります。

例えば、うつ病にはほぼワンセットというレベルで睡眠障害という

症状が付きまとってきます。

忙しい社会人の方にはあまりいないのかもしれませんが

少しばかり辛いから休む、という甘えなのではと捉えられる人が

夜は早くに寝て朝すぐに起き上がることができ、気力を

充実させた一日を過ごすことができる、ということがあれば

それはうつ病によるものではない可能性があります。

他にもうつ病には頭痛やめまい、摂食障害やイライラ・不安など

様々な症状がありますが、そういった症状が見受けられず

健康体そのものである、という話になれば

それは本当の甘えなのかもしれません。

うつ病と甘えの見分け方は

うつ病と甘えを見分ける判断基準としては、その人の

生活習慣性格などが挙げられます。

うつ病は日常生活からどれだけのストレスを受け

脳にダメージを蓄積させてしまっているか、という部分にも

起因しますが、生活習慣にも原因があります。

例えば生活の基本となる睡眠・食事・運動の有無や

たばこやアルコール、PCやスマホの使用時間

一人暮らしなのか家族と一緒に住んでいるかなどが

うつ病かどうかの判断基準になることがあります。

快食快眠で運動する機会もあり、精神面でも健康的な生活を

送っている人と、生活リズムが狂い偏った食生活を送り

たばこやアルコールに関わる機会が多い人では

明らかに後者の方がうつ病のリスクが高い人です。

また、本人の性格に因る部分もうつ病にはあります。

うつ病になりやすい性格には真面目で規律を良く守る人や

優しい人、完璧主義な人などが挙げられます。

こう見ると普段は甘えと見られる態度を見せないタイプの人が

うつ病のリスクが高い人と見ることができます。

逆に仕事の手を抜くところは抜いたりするなど

オンオフを切り替えたり、人に頼ることが上手な人など

世渡りが上手く賢いタイプの人にはうつ病のリスクは

先述した性格の人よりは少なくなります。

その人がうつ病なのか甘えているかどうかを見極めるには

その人の生活習慣性格など、脳にダメージを負いやすい要因が

あるかどうかを確かめることが重要となります。

甘えと見られがちな非定型(新型)うつ病

うつ病にも様々な特徴があり、落ち込んだ気分が継続する

一般的に知られているうつ病や、気分の波が高くなったり

低くなったりする躁うつ病、気分反応症などが特徴に挙げられる

非定型うつ病などがあります。

この中で甘えと見られる態度が多くなりがちなうつ病は

非定型うつ病新型うつ病とも言われるうつ病です。

非定型うつ病には気分反応性という症状が表れることがあり

仕事などをしている時には重たい雰囲気を出しますが

遊びの約束や旅行の計画、飲み会などの予定が入ると

途端に元気になり遊ぶようになる、という事があり得ます。

このためただの甘えなのでは、と見られることが多くなるのは

仕方がないのかもしれません。

ただし、非定型うつ病もそのまま放置してしまうと

従来型のうつ病になるリスクを高めてしまうので

少しでも異変を感じるようなら医療機関での受診を急ぎましょう。

甘えと見られる行動の理由

人に会いたくないから引きこもっていたり、仕事が辛いから

サボりたくなるなどの甘えと見られる行動は

ストレスを回避しようとする本能によるものです。

うつ病の原因となるストレスを軽減しようとするために

甘えと見られる行動を起こしてしまうのです。

甘えと見られる行動にはそれなりの理由やストレッサーなどが

関わってくる場合があるので、甘え全てが悪いのではなく

その周りの環境の事まで考えて、後の対策を練ることが

重要となってくることも考えられます。